いや、子供が体験したということで親は、ただみておりました。
ワイキキの浜辺を歩くと、否が応でもサーフィンをしている輩が目に留まる。 子供は沖にぷかぷか浮いているサーファーをじっとながめて興味津々、といった風情。 トレーニングのクラスがあったら受けさせてあげたいねえ、という話になった。
消防士のグループが開催しているレッスンがある、と教えてもらって早速インターネットで調べ電話をして話を聞いた。 12歳以下はプライベートレッスンになるという。 ワイキキから車で30分くらいのところの浜辺で練習し、2時間で立てるようになるという。 え、2時間で立てるようになるの?「地上でうつぶせ状態から5秒以内で立つ能力があれば、最初のレッスンで立てるようになります。」
バイオリンキャンプが終わる日の翌日に予約を入れた。 さすがはハワイ、レッスンは英語が良いのか日本語が良いか、と聞かれた。 日焼け止めと水、着替えとタオルは自分でもってくるように、他の道具はすべて貸してくれるとの事。
朝、所定の時間に大型バンでホテルからピックアップされ、 ワイキキを離れH1を西へ30分。 キャンプ地にもなっている浜辺についた。 生徒は総勢10数名。グループレッスンでもインストラクター1名に生徒が3名という具合だ。 プライベートレッスンを受けるのは10歳の息子と11歳の男の子。グループレッスンは日本語を6名ほど。 英語が7~8人。 過去にサーフィンの経験があるもの約4名。
浜辺で45分の講習。
いわく
1. サーフィンで一番大変なのは立てることではなく、パドリングすること。90%の時間はこれをやっている。 そうかボードを漕いで沖にでなくちゃ始まるものも始まらないよなあ。<=その辺からわかっていないお父さん。
2.というわけで、ボードへのうつぶせ方と、基本的なパドリングの方法、波を乗り越えるときの姿勢などを講習。
3.たぶん海へ出たら100パーセント忘れるだろうけど一応、ということでうつぶせになった姿勢から立つまでの考え方を講習。
4.セーフティ、 他人のボードに轢かれそうになったときの逃げ方。(潜れ!)
5.波乗りできたからといって、砂浜に着地しないように (こける)
6.チャンネルと言って、潮が沖のほうに流れている場所があります。 砂浜にむかうのではなく、砂浜と平行に泳いでチャンネルから抜け出ること。 ハワイでも毎年10名くらい亡くなっています。
息子の話によると、消防士といっても、インストラクターはほとんどレスキュー隊員のようで、こういう話は現実味がある。
講習の後はグループにわかれて、パドリングの練習と立つ練習を砂浜で5分ほどやったら、
「さあ、そろそろ海にはいりますよー」って、 そんなもんでいいの?
息子も「あーどきどきするなあ」と言いながら10フィートのボードをずるずるひっぱりながら海に入っていった。
沖までボードを漕いで行き、インストラクターに手伝ってもらって向きを変え、波を待ち、 インストラクターの合図で波にのるべく漕ぎ出し、 さあそろそろ立つかな?
後でそのときの心境を聞いたら ”Here I come, All or nothing” さあ来たぞ、いちかばちか”と思ったそうで。
あっさり立ってしまった。 そのまま手を水平にのばして、海岸から10メートルくらいのところまで乗ってきて、飛び降りた。 最初から成功。
こんなに簡単なんか?と思ったがそうでもないらしく、最初から立てているのは息子の他は経験者くらいだ。 だが、2-3回やったら、11歳の子も立てるようになり、そのうちティーンの女の子たちもみなたてるようになり、最後には家族連れのお父さんも中年のおばさんも皆一度は立っていた。 そのたてるようになる順番というのがほぼ年齢順になっている、 年の差とというのはおそろしいものだ。 それにかなり疲れるらしく、年配の方から時間を待たずに上がってくる。
息子のほうは、1時間たっぷり波のりを楽しんでいたが、最後のほうはさすがに疲れてきたのか、沖に漕ぎ出すのにインストラクターの足に自分のボードをひっかけてもらい、 当人はちゅこんとボードの上に座って冗談を言っているのだ。 父親のほうはもうちょっとまじめにやれよ、と思いながら海岸でE-500を構えながら写真を撮っていたが、150ミリ(35ミリフィルム換算で300ミリ) の望遠でも小さくしか写らない。 主催者側に専任のカメラマンがいて、大きな望遠レンズのDSLRでばちばち写真を撮っていたので、結局彼からCDを買うことにした。 うーんこういうことならビデオカメラを持ってくるんだった。