PDAを会議で使うことに抵抗を感じない?
という質問形式のエントリーがREさんのブログにあり、日本ではまだ抵抗感がありそうだという意見が多い。
ここで少し考えた。
米国ではPDAが浸透している(いた?)せいか会議中にPDAを”いじっている”のを見ること自体に違和感はない。 古くはPalm Pilotの時代からスタイラスでメモっているエンジニアやセールスマンを見てきている。
同時に、呼ばれはしたが自分にはあまり関係ない会議だと見て取れば、PDAでゲームをやっている輩も何回も目撃している。
会議の中では建設的な意見を出し、結論の抽出に貢献していれば態度が悪かろうがなんだろうがちゃんと仕事はやっているのであって、 この場合の態度(PDAを出してゲームをしているかも知れない。)を見てその人を評価するというのは極端に言えば結果無視のプロセス重視思考という事になるのではないか。 まあプロセスがよければ結果はついてくるという議論もあるが、 ISO9000をやったから会社がよくなったという話は聞かない。 あ、あれはプロセスが悪いか。
20年くらい前に読んだCharles HobbsのTime Powerという、日本風にいえば知的生産性をあげるための啓蒙本の中で、 その会議に自分が付加価値をつけられないと思ったのであれば「”Is there anything that I can contribute to this meeting?” 自分がこの会議に貢献できることはほかにあるか?」という質問をし、 なければ退出すべし、というのがあった。
過去を振り返って、自分がいても無駄と思った会議中にこれをやったのは多分10回くらいだ。(最初はかなり勇気がいった) じゃ、そのほかたくさんの無意味な会議では何をしていたか。 システム手帳を眺めて、Taskの見直しをしていた。 つまり内職だ。
冒頭のREさんのお題に戻るが日本ではPDAではなく、システム手帳に無心に何か書き込んでいれば会議ではそんなに目立たない?
おっと会議でサボるテクニックの話をしているのではなかった。
4年位前になるが、 米国の某自動車会社のexecutive Groupを相手にプレゼンテーションをしたことがある。 2時間くらいのプレゼンテーションだったが、7割がたのexecutiveがノートパソコンを持って現れ、 Outlookでメイルを見ながらプレゼンを見ていた。 これを不真面目ととるか、マルチタスクをして効率よく仕事をしているととるか。 少なくとも米国のManagerは会議で8割がたの時間をつぶされているらしいので、時間をさいて プレゼに来てくれたことだけで感謝すべきなのかもしれない。
少人数の打ち合わせでも事情は同じ。 PDAを持ち出したからと言って態度が硬くなったり身構えられた経験がない(あるいは気がついてない)身には多分REさんの困った心境は分からないからえらそうなことは言えない。
会議の形態は紙の資料からOHP, TV会議からPowerPointを経てNetMeeting、WebConferenceの活用による多極会議、とどんどんハイテック化している。 Wifi化されたPDAで図表を示しながら会議に活用などの手段を駆使し、周りを啓蒙していかなければ今主要先進7カ国で生産性は最下位の日本、この先どうなるかわからない。 なりふりかまっている場合ではありません。 勇気を持ってPDAを持ち出すべし、 と思うわけではあります
その啓蒙の材料としてこんなビデオ(上から5項目目)があるんだけど
PDAを使ってみせて女の子にもてるってことはありえないから、やっぱりやらせですな。