去年子供に喘息の気がある、という健康診断の結果を受けて気管支系を丈夫にしようという目的で水泳に通わせ始めた。
2-3歳のころからYMCAのプログラムに入れていたので、まったくのかなづちである自分に比べれば十分に泳げるのだが、今回通わせているのはいわゆるスウィミングクラブで競泳選手の育成を第一のプライオリティに挙げているクラブだ。
そこで、「競泳はやりません、体を鍛えるだけ」という実にわがままなスタンスで泳がせてもらっている。
ジプシー集団というかなんというか、特定の場所を持たず、付近の学校のプールなどを借りて練習しているクラブなのだが、 そこは大学の町、ミシガン州アンアーバー。 恵まれた環境がそろっている。
普通の中学以上にはほとんど室内プールの設備が整っているので、場所に不自由はしていない模様。 ただし予定がすぐ変更になり、その日のホットラインに電話しないと当日の練習場所が確定しないことが日常茶飯事だ。
そんな中、最近はミシガン大学の競技用の施設で泳ぐ機会が多くなっている。 100メートルのプールと隣に深ーい飛び込み用プールのある本格的な施設で、本当にこの大学はお金があるなあ、と思い、また、そんな施設を部外者でも安価に利用できる社会の豊かさを感じてしまうのだ。
しかし良く見ていると、泳いでいる少年少女たちは白人かアジア系で、黒人が一人もいない。 このデモグラフィックの落差は何を意味しているのだろう。 よくよく考えてみると、リトルリーグでもインフィールドサッカーでもこの傾向は同じだ。 もしかしたらバスケットとかフットボールに流れているのかな。
アンアーバーのパイオニア高校には日本から留学しているSK君という水泳の選手がいる。
彼の活躍でパイオニアは一気に水泳の成績がトップクラスに躍り出た。 父君の仕事の関係でこちらに来たのだが、本人は家族が日本に帰っても米国に残り、そのままこちらの大学に進学するらしい。 アスリーツの特待生という事で、やっぱり芸は身を助けるのだ。
サッカー、バイオリン、野球、水泳とそつなくこなしている子供はもしかしたら器用貧乏で大成するものが何もない?という事にもなりかねない。 バイオリンはバッハダブルができるまで、と言っていた当初の目的は達してしまったのだが、欲はでてくるもので、本人が嫌になったと言っても親の権限で高校卒業するまでは続けさせよう、と女房とは合意が取れているのだが、 さて水泳は。
一つのけじめはLife Guardのライセンスの取得というゴールがあるそうで、 そうするとやはり高校卒業までは続けなければならなくなる?
とにかく本人は全部やりたい、やりたくないのは勉強だけ、というスタンスなのだが、日本人の補習校は何とが小学生の分だけでも終了させれば、あとはこだわらないつもりではあるのだが、アジア系が米国社会で生き抜いていくためには学力が一つの鍵となるはずなので、勉強しなくても良いよ、とは
やっぱりいえない。