オークションで1時間のレッスンを購入した方から電話がかかってきて、Boardersという大型の本屋の喫茶室で待ち合わせをした。
やってきたのは小学校5年の女の子と2年の男の子、それに父親の3人
早速将棋盤と駒の説明から入る。 聞けば3人ともチェスはかなり熱心にPlay しているようで (だから興味を持ってくれたということなんだろう)、ゲームのコンセプトは最初の3分で理解した。 持ち駒の説明に4分。 Wikipediaで少し調べていたようだが、それでも
駒に敵と見方の区別はないのか? どうやって判別するのか、
という質問がでて、 駒のおき方を上下逆にすることによって区別する。 とう考えを理解するのに少し手間取る。
チェスを知っているということで既成概念ができあがっており、まったく知らない人に教えるのとはまた違った難しさがありそうだ。
特にしんどそうだったのが、それぞれの駒の移動範囲を教える時の駒の種類の判別。 当然といえば当然だが、 飛車と王将と香車の区別がつかない。 いきなり(なりゴマ抜きでも)8種類の漢字のコンビネーションを見せられ それぞれの動きがどうの、という説明は、まともにやれば多分それだけで1時間かかってしまいそうだ。 最初はシンボル駒を使ったほうが良いのかもしれない。 そこを10分で駆け抜け、ハム将棋のサイトを教えて逃げる。日本語のサイトだが、印刷したイメージでガイドをチェックすればそれぞれの駒の移動範囲が表示されることを説明し、10枚落ちくらいで練習すればよい、とサジェスト。
改めて教えてみると
禁じ手の説明、
千日手の説明
と、囲碁に比べると最初におぼえなければならないルールが多い。
成りのコンセプトは、三段目以下に入って成る、必ず成る必要はない、一度成らなくても次回動かすときにも成ることができる、三段目から引き成ることもできる、 ということで、 説明していて我ながら、「将棋って結構ルールが難しいな。」と思った。
お互いに飛車先を伸ばして行く形で、なぜ7八金を省いて先行するとまずいのか、の説明と原始棒銀の説明をしながら、実際の駒の動かし方を覚えてもらい、 まだ先の話だけど、こういう形もある、いう前置きでお互いに角道を空けたあとの、振り飛車の形の基本説明。 四間飛車の急戦の基本形に持っていくだけの手順でも「わー、そんなに複雑!」というのが5年の子の正直な感想。囲いの説明でも、チェスなら1手しかかからないのを美濃囲いは5手かける。
角道を空けるか、飛車先を突く、というOpeningは Kurnikで色々すごいのをみているので、どうしても説明しておきたかったのだ。
あとは1手と3手の詰め将棋を数題見せて時間切れ。 最後に見せた玉方、4一銀、5一玉、6一銀、責め方5三銀、1六角、持ち駒 銀、のパターンは角を歩の持ち駒に変えて考えさせたあと、もう一度解かせたら、すぐにできた。 解いた瞬間、子供達の顔が輝いて見えたのは気のせいか。
終わった後、Takodoriさんのブログページを教え、英文の資料はここから、とサジェストしたが、
さて。
将棋のルールを教えるのも一仕事なのに、その魅力を1時間で伝える、というのはとてつもなく大変なことだ。 と改めて認識した。
少しは興味をもって続けてくれる可能性は2パーセントくらいかな。ゼロではないと思うが。