array_reduceの話2

array_reduceと arrayのsplat オペレーターを使うと、同じアレーを生成するという意味のない関数ができる。

$source_array=[3,2,4,5];
$nop_array=array_reduce($source_array, fn($carry,$item)=>[...$carry, $item],[]);
print_r($nop_array); //array=>[3,2,4,5]

で、パターンを使って、array_mapもarray_filterもarray_reduceで代用できるというお話



// array reduce to mimic array_map
$source_array=[3,2,4,5];
$double=function($x){
    return $x*2;
};
$mapped_array=array_reduce($source_array,fn($carry,$item)=>[...$carry,$double($item)],[]);

print_r($mapped_array); //array=>[6,4,8,10]

//array reduce to mimic array_filter

$even_fn= function($x){ //return true if even
   return ($x % 2)==0;
};


$filtered_array=array_reduce($source_array,
    fn($carry,$item)=>$even_fn($item)?[...$carry,$item]:$carry,
    []);


print_r($filtered_array); //array=>[2,4]


めでたし、めでたし

array_reduceの話

PHPでプログラミングするとき、例えば、以下のようなアレィがあったとする

$fields=array("a"=>"A", "b"=>"B", "c"=>"C", "d"=>"D")

この内容をキーとともにリストアップしたいとき、まず思いつくのがforeachを使ってこう書く方法

$output="<h3>listing array with foreach</h3>";
foreach($fields as $key=>$value){
    $output.="<pre>".$key.":"$value."</pre>"
}
echo $output;

ただ、このアレィの複数エレメントを一つの値(この場合は一つの文字列)にまとめるという風に考えるとarray_reduceという関数を使っても同じことができる

$output="<h3>Listing array with array_reduce</h3>";
$output=array_reduce(array_keys($fields),fn($curry,$item)=>$curry."<pre>".$item.":".$fields[$item]."</pre>",$output
);
echo $output;

この関数、単純なArray処理は問題ないとして、Associative Arrayを処理するとなると、はたと困るが、渡すArrayを値ではなく、キーを渡すことで可能となる。これは一つ目の因数にarray_keysを使うことで実現できる。コールバックには因数が二つ付くが、慣習として$curry と$itemという変数名を使う。for 文に$iをつかっているのと同様で、もちろんほかの変数名としても問題ない。$curryは結果を集積していく入れ物。$itemはアレィの各エレメント。上の例ではコールバック関数はアローファンクションを使ってインラインの書き込み。 三つ目の因数($output)は初期値

このarray_reduceの使いかたをネットの検索などで探すと、数字を加算していくような例がよく紹介されているが、上のように文字列アレィの加工にも有効。 さらに、このアレィは関数のアレィでもよいわけで、例えば、複数の関数で同じ文字列の処理を繰り返すような場合、例えば、文字列をトリムしあとhtmlにエンコードしたい場合など、つまり同じ文字列に何度もパスをかけて加工したい場合など

$output=trim($output);
$output=htmlspecialchars($output);
//または
$output=htmlspecialchars(trim($output));

のかわりに

$output= array_reduce([trim,htmlspecialchars], fn($curry,$item)=>$item($curry),$output)

と書いてしまう技がある。関数が二つなら最初のアプローチのほうがよさそうだが、かかわる関数が増えてくると、コードのメンテナンスは下のパターンのほうがすっきりするよ、とFunctional Programmingの推進者たちはいっているが、さてどうする。

$functionsArray=[fn1,fn2,fn3,fn4,fn5]; //同じオブジェクトに対し、5つの関数処理をおこないたい
$result=array_reduce($functionArray, fn($curry,$item)=>$item($curry),$initialValue);